お問合わせはこちら
Menu

妊娠中から癌を予防する ()

お母さんのおなかにいるときから癌を予防する

最新の研究によると出生時の体重、妊娠中の母親の食事が、子供の将来の健康、重病にかかるリスクに関連するという。

2004年11月2日の Wall Street Journal の Health Section によると、最新の調査から妊娠中の食事の内容とその量が、子供の将来の癌の発生に関連性がある、という記事が載った。癌は、加齢するにしたがって発病率が上がる。人が胎児のころから計算すると数十年後の将来の話にはあるが、癌になる人口が先進国で増え続けている中、妊娠中の母親からの影響がどのような形で子供にあるのか、最近、世界中の研究で明らかになってきた。

妊娠中のアルコール摂取や喫煙が、精神的、肉体的に子供の成長と関連があり、出生時の低体重児の可能性や成人になってから心臓病になる確率が高いことは勿論、妊娠中の食事が子供の長期的な健康に関係があることは既に知られている。しかし、最新の研究によると、母親の妊娠中の食事や、妊娠中の母親の体重の増加が、癌にかかるリスクに特定されて影響する可能性があることを示している。

何を食べれば、どのような影響があるかと言うことは多くわかっていない中、出生時の体重がその後の重大な病気になる確率の鍵を握っていることは注目せざるを得ない。最近の発表された多くの研究によると、4,000グラム (8.8パウンド) 以上の体重で生まれた赤ちゃんは、成人時には乳癌、前立腺癌、睾丸癌になるリスクが高いという。今年初旬に発表された 1964年から 1976年にエルサレムで生まれた赤ちゃんのデータでは、出生時の高体重児で生まれた幼児、小児、若い成人に骨髄性白血病が多く見られることを示している。もともと両親の背が大きいという遺伝的な理由で出生時から体重が重いのか、それとも母親の妊娠中の体重増加が理由で体重が重いのかによって、定義が違ってくるかどうかは、更なる研究が必要とされている。しかしながら、出生時の身長はコントロールしようがないが、体重は母親の食事に大きく左右されるため、研究者は、母親の妊娠中の食事に焦点を置いている。

これに加えて、動物実験においても、雌 (メス) 親の妊娠中の高脂質の食事は、子供の乳癌を導くことがわかっている。

現在まで、癌を予防する議論や研究では、両親からの遺伝的な要素を受け継ぐ場合にハイリスクとされ注意を施されてきた。しかしながら、現在の研究においては、以前、癌にかかった人間が家族のなかにいないからと言って、リスクは除去できず、誰にでも癌になる可能性があるとしている。研究者らは、6.8キロから 11.3キロの妊娠中の増加が理想的で、それ以上、体重を増やさないことを勧めるべきであると議論している。多くの女性が、妊娠中、体重を増やしすぎている傾向にあるという。2002年では、米国の 21.2%の女性が妊娠中に 18キロ以上、増加したと言うデータがでている。1989年に妊婦の体重増加の統計を取り始めてから、その数字は年々増しているという。

栄養を最大限摂取でき、体重増加をコントロールできるような食物を採るように、とハーバードメディカルスクールの助教授であるミッシェルズ医師は妊娠中の女性に勧めている。例えば、果物、野菜、玄米などの未精白の穀類、豆類、などの摂取量を増やす。

どうして妊娠中の母親の食事や母親の体重増加が、子供の癌のリスクとなるのかは、未だわかっていない。ひとつの学説によると、母親が体重が増えすぎると、細胞が早くに分裂するとき、胎児が一度に過度な成長ホルモンにさらされる事が問題だとされる。

高体重で生まれた場合の将来の病気のリスク

  • 乳癌          (成人時)
  • 前立腺癌        (成人時)
  • 睾丸癌         (成人時)
  • 急性骨髄性白血病    (幼児、子供、若い成人時)

 妊娠中の食事療法

ある学説によると、母親が妊娠中に体重が増えすぎると、胎児が一度に過度な成長ホルモンにさらされる事が、将来、その子供が癌になりうる可能性を高めている理由ではないかと言われている。そのため、母親は体重をコントロールすると同時に栄養を最大摂取する必要がある。

  • 新鮮な果物、野菜の摂取
  • 玄米などの未精白の穀類の摂取
  • 砂糖が入っていない自然穀物が入っているシリアルを朝食にとる
  • ナッツの摂取を増やす (植物系たんぱく質)
  • カノーラ オイルやオリーブ オイルなどの植物油を使用して料理する
  • 豆類の摂取
  • 精製された穀類、砂糖を避ける