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世界初の子宮頸がんワクチンが米国で承認 ()

性交渉経験があるすべての女性に子宮頸がんのリスクがある

子宮がんには子供が育つ場所である子宮本体部分にできる子宮体がんと子宮の入り口にできる子宮頸がんの2つがある。日本では、子宮頸がんはがんの一種類としてのみ扱われているが、子宮頸がんは米国では性病の一環として区分されている。子宮頸がんの70%から80%、つまり大部分が、性交渉により感染するヒトパピローマウイルスが原因である。つまり、性交渉経験のある女性は誰でも罹患の可能性があり、特別のことでも、珍しいことではない。その事実から、今回のワクチンは今後、世界的に子宮頸がん発生率を根本的に減退させる影響力を持つと予想される。

2006年6月8日、米国FDA(米食品医薬品局)は世界初の子宮頸がんワクチンの承認を決定した。このニュースは、6月9日、米国では殆どの紙面の一面を飾った。子宮頸がんは、大部分が性交渉により感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因である性病から起こる疾患であり、性交渉経験があれば年齢を問わず、リスクがある、という認識が日本では普及していない。がん年齢に達していない、または、がんは重病であり、若い自分には無関係という誤印象を与える情報が広く普及している。子宮頸がんは、世界で第二の女性の死因である。世界で毎年470,000人が子宮頸がん患者と診断され、233.000人が死亡している。米国では毎年9,710人が子宮頸がんにかかり、毎年3,700人が亡くなっている。日本では、毎年7,500人がかかり2,500人が亡くなっており、これは米国の4割の人口にもかかわらず、子宮頸がん人口は米国より高い罹患率を示している。

日本のインターネットにて“子宮頸がん”で検索をすると、156,000件も出てくるが、はっきり米国のように、大部分が性交渉により感染するヒトパピローマウイルス(HPV)が原因である性病から起こる疾患であり、性交渉経験があれば年齢を問わず、リスクがある、と明記をしているサイトは少ない。又、多くのサイトには“がん年齢に達した方は集団検診を受けることを勧める”と書かれている。日本における“がん年齢”とは40歳を指す。米国での認識は日本と随分違い、11歳から12歳の女子に対して他のワクチンと一緒に接種することになる模様である。すでに、子宮頸がんを原因となる型のヒトパピローマウイルス(HPV)に接触している場合はワクチンの効果はないため医学関係者は女子が初性交渉を行う前に、ワクチンを接種することを強調している。米国の初性交渉平均は15歳とされる。

今回承認を得たのは米国Merck(メルク)社のガーダシル。このガーダシルは70~80%の子宮頸がんの原因であるヒトパピローマウイルス(HPV)の2種類の型(HPV16型とHPV18型)に起因する子宮頸がんと外陰・膣の前がん状態、及び、ヒトパピローマウイルス6,11,17,18型が起因する前がん状態と生殖器疣贅を予防するものである。米国では9歳から26歳の女性への適用が承認された。3回の接種で1セットとされ、6ヶ月間の期間で接種を行う。また、子宮頸がん罹患はヒトパピローマウイルスが原因であるのが殆どは言え、すべてではないため、子宮がん検査は定期的に行うように指示をしている。

ヒトパピローマウイルス(HPV)には、全女性のうち、5人に一人は人生のどこかで接触する。100以上の型があるヒトパピローマウイルス(HPV)は性交渉によって感染し、米国では最も多い性病である。ヒトパピローマウイルス(HPV)に接触した多くの場合は、体の浄化の働きによってがんや性病にまでならない。しかし、子宮頸がんの80%はこのウイルスによることから、このワクチンは毎年、米国では数千もの命を救うことになろう。世界中で使用が可能となれば、毎年470,000人が子宮頸がん患者と診断されている状況を著しく改善することができる。日本でも早くに導入されることを願う。

子宮頸がんワクチンの承認は、B型肝炎ワクチンに続き、2番目のがんに対抗するワクチンの承認となった。

米国での子宮頸がんワクチン接種にご興味がある方はさくらライフセイブアソシエイツにお問い合わせ下さい。