米国で業界初のエラー(誤り)が最小限の着床前診断・導入(2013年、春)
新型着床前診断で健康と判定された受精卵”ひとつ“の移植でも妊娠率は非常に高い
限りなくエラー(誤り)がない米国の医療業界初の新型着床前診断が誕生した
2013年の春、アメリカ生殖医学会(ASRM)の文献雑誌に、画期的な限りなくエラー(誤り)がない新型着床前診断法について発表がなされた。さくらライフセイブが2006年から紹介している米国トップクリニックが、2012年から着床前診断として使用している方法で米国初の優れた検査方法である。
通常、着床前診断にはエラー(誤り)がある
着床前診断とは、受精卵に対する生体検査であるが、 “着床前診断”とひとまとめでの説明のみが存在し、専門的な診断検査方法やエラー率(誤り)について、患者向けには説明がなされていない。比較的新しい概念・技術である着床前診断は年々進化し、新しい検査方法論が徐々に開発され続けているが、通常、エラー(誤り)があることをご存知だろうか。 これは、臨床結果として検査場から文献で公表されているが、一般的には患者には説明がなされていない。
各クリニックで使用されている着床前診断(染色体検査、遺伝子検査、男女産み分け)はどの方法論を採用しているか、その方法論はエラー(誤り)が何%か理解しているか?
つまり、ひとまとめに遺伝子検査のための着床前診断、全染色体検査のための着床前診断、また着床前診断による男女産み分けと言っても、万能ではなく、完璧ではないことはあまり知られていない。各クリニックでどの方法論が採用されているか要確認である。着床前診断にも多々の検査方法がある。現時点で最も普及されいる方法はaCGH(アレイCGH法)であり、最も精密度が高いとされていた。
生殖医療同様着床前診断法も日進月歩。現在最も普及しているaCGH(アレイCGH法)でもエラー(誤り)率は1.9%ある
法)を多くの高度検査場・専門研究所(ラボラトリー)は使用している。
FISHを使用した場合、結果が出ない率(結果が判明しない不明である率)が11.2%、そして、エラー率(誤り)は9.1%にも上る。
aCGH(アレイCGH法)でも結果が出ない率(結果が判明しない不明である率)が2.9%、エラー率(誤り)が1.9%報告されている。それでも、この1.9%は誤差内である、とされているが、実際、臨床側では誤りのケースが発覚しており報告されている。
1.9%の誤差を誇るaCGH(アレイCGH法)報告論文の原文(英語)
1.9%の誤差を誇るaCGH(アレイCGH法)報告論文の原文(英語:PDFファイル )
又、現在、aCGH(アレイCGH法)は結果が出るまでに24時間かかる。
つまりFISHを使用した場合、20%の確率で正確な情報が得られない。もし、その20%が正常で妊娠に値する受精卵であると仮定した場合、最大、正常な受精卵の20%が破棄される 可能性がある。aCGH(アレイCGH法)を使用した場合でも、最大、正常な受精卵が5%の確率で破棄される可能性があるのである。つまり、より精密で有効な着床前診断の検査法を使うことはそれだけ重要な意味がある。
最も現在普及しているaCGH(アレイCGH法)とPCRの問題点:なぜエラーが起きるか?
ChipベースのaCGH(アレイCGH法)、そして従来のPCRは全ゲノム増幅法:Whole Genome Amplificationを使用している。これがエラーを引き起こす大きな問題である。全ゲノム増幅法:Whole Genome Amplificationとは採取した微量のDNAを増幅させることだが、微量であるものを膨らませるために、エラーがここで起きるとされている。日常的なことを例にして簡単に言うと、小さな図をコピー機で過度に拡大した場合、図面がぼやける。そのぼやけをもとに23(対の染色体)の重要な鍵を分析するのだから、False positive(過って問題がある、と判断されること)、及び、False negative(問題があるのに過って問題がない、と通過すること)の報告がなさることがわかっている。つまり、ぼやけた拡大図が曖昧であるために、問題がなく正常(な受精卵)であるのに、問題がある(受精卵)、と判断されて破棄されることもあれば、反対に、問題があるにも(異常)関わらず、移植して、その後、流産しその流産した胎児を生体にかけた結果染色体異常が認められた、という報告があがってきている。これは、全ゲノム増幅法:Whole Genome Amplificationに起因する。
着床前診断法も大きく変わってきた 極小の誤差でエラーが現在3000件臨床上報告されていない躍進的な正確な方法
そこで、新たに登場したのが、2013年3月に米国生殖医療協会の文献集にも発表されたqPCRという新しい着床前診断方法で、生殖医療業界の常識を覆すものである。(従来のPCRとは異なることに注意)このqPCR はTipベースではなく、また、エラー(誤り)の根源である全ゲノム増幅法:Whole Genome Amplificationを使用しない。また結果を知るための所要時間が4時間であることは、aCGH(アレイCGH法)を含む、他の全ゲノム増幅法:Whole Genome Amplificationを使用してエラーも見られる着床前診断法では考えられないことである。qPCR法はエラーも最極小限で3000サイクル行なった現時点でエラーが見られない。
分割が進んでいない3日目の生体検査は受精卵への大きな負担と損傷のリスク。胚盤胞(5日目、6日目、7日目)のみに生体検査実施
生体検査に適している胚盤胞の状況を判断するのも優秀な胚培養士の能力に依存するが、患者がフレッシュでの受精卵移植(受精卵を冷凍しない)を希望する場合は、5日目に生体検査を実施し、6日目午前中に移植に相応しい受精卵のみの移植が、このエラーが極小の新しい着床前診断であるqPCR法では結果所要時間が4時間であるために可能である。*
しかし、同一人物に移植する場合、排卵促進剤による刺激サイクルと移植サイクルは同時に行われることは、望ましくないという臨床結果が分かっているため、冷凍することを前提にした方が良いとされている。(従って、この点については卵子提供ドナーサイクルは問題にならない)また、成長分割がそれぞれ違う各受精卵にとっても、着床前診断(生体検査)が最適な時期に行なわれる猶予を与えるため、冷凍を予定し、別サイクルに冷凍受精卵移植サイクルを設定することは有意義であろう。また、着床前診断から残った受精卵いくつ残るかが分かってから、移植サイクルの準備(プロジェステロンの投与)を行なうほうが、より安全とも言える。当トップドクターによる着床前診断から残った受精卵をひとつだけ戻した場合でも妊娠率は70%はくだらない。着床前診断から残った受精卵を2つあれば、更に妊娠率は上がる。
さくらライフセイブと当トップドクターによる業界初・新型着床前診断:最小限のエラー〔誤り〕を誇る全染色体検査プログラムにご興味がある方はこちらからご連絡ください。
*女性の体外受精周期で、子宮が受精卵を受け入れることが可能なタイミングは採卵後から数えて6日目の午前中までです。