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乳癌に立ち向かう女性のために (1) ()

乳癌とは?


  1. 乳癌とはなにか?
    1 – 1.  乳癌の危険信号とは
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    1 – 2.  なぜ、すばやい対応が必要なのでしょうか?
    1 – 3.  みつけにくい乳癌を発見するために - マンモグラフィが鍵

覚えていて欲しいこと、、、
ほとんどの乳房のしこりは、「癌」 ではないことが多いのです。
でも、あなたの身体に何が起こっているのかを知るための確実な方法はひとつしかありません。
あなたの乳房の変化があったとき、すぐに医師に会いに行くことです。

乳癌とはなにか?

乳癌とは、乳腺に異常な細胞やそれらの細胞の固まり (腫瘍) の発生を言います。それらの異常細胞は健康な細胞とは全く違うものです。
健康な細胞は、規則的に分割し複製されていきます。人間の身体は、このように規則的な細胞活動を繰り返すことによって、傷を直し、傷ついた細胞を修正しています。
この規則的なプロセスがいきなり中断することがあります。細胞は制御無しに増大し始め、余分な細胞まで作り始めてしまいます。これらが腫瘍と呼ばれるものです。腫瘍には、良性 (癌ではありません)と悪性 (癌) とがありえます。
何故このようなことが起こるのか、多くの説があります。ある種の癌に関しては、理由が明らかな場合もあります。例えば、喫煙は、肺細胞に悪影響を与え、癌へと導く可能性があります。しかしながら多くの場合、はっきりした原因がわかっていません。

1-1. 乳癌の危険信号とは

  • 以前に乳癌に罹ったことがある
  • 家族が乳癌に罹ったことがある (特に母親、姉妹、娘)
  • 初潮がとても早かった
  • 月経閉止が通常より遅い時期に起こった
  • 子供がいない (子供を産んだことがない)
  • 初めての妊娠が30歳以降であった
  • 肥満、過度のアルコール摂取

等があります。
しかしながら、乳癌を患っている4人のうち1人のみが上記の危険信号要素を持っているにすぎないため、全ての女性にとってマンモグラフィ (乳房X線撮影)、乳腺検診、自己チェックがいかに大切かは言うまでもありません。

これらの乳癌の危険信号のいくつかに関わっているのがエストロゲンという女性ホルモンです。エストロゲンは女性の毎月の周期や妊娠において重要な役割を果たしています。
エストロゲンに関しては、後に、詳しく説明を設けます。

 

1-2. なぜ、すばやい対応が必要なのでしょうか?

乳癌とは、おたふく風邪のように、どこかからうつって罹るものではないことは誰でも知っています。乳癌は最初は一つの小さな異常細胞から始まり、時間をかけて徐々に悪化します。その経過に長時間かかる場合もありますし、癌の種類によってはかなり攻撃的で、腫瘍があっという間に悪化する場合もあります。

悪性腫瘍の脅威は、悪性細胞は、腫瘍から離脱 (飛び出る) することができることです。つまり、悪性細胞が血流に乗り身体の他の器官へ廻ることができるのです。乳癌の細胞は、脇下のリンパ節へ広がったり、血管を通して “肺”、 “肝臓”、 “骨”、そして “全ての身体の器官” に移動できます。

癌が身体の他の器官へ広がることを転移と言います。これが一旦始まってしまうと、治癒は更に難しくなります。
大抵の早期の乳癌は痛みを伴いません。とても早い時期では、しこりがあまりに小さ過ぎて乳房を触っても異常は感じられません。次第に大きくなるにつれて、しこりや厚みのようなものを感じるでしょう。

乳癌は大抵、乳房の上部・外側にできますが、乳房のどの部分にも発生し得ります。気をつけたい信号としては、

  • 乳房に認められるしこりや厚み
  • 乳房上に認められるくぼみや皺
  • 乳首のくぼみ (以前はそのような形状は認められなかった場合)
  • 乳首からの分泌物があり、洋服を汚すことがある場合
  • 乳房の形状、手触り、皮膚の色に関するいかなる変化

これらは、毎月、自己チェックを行なっていれば、全て分かり得る変化です。また、これらの変化は専門医師による乳腺検査によってもわかります。触診とは、医師または看護師によって行なわれ、乳房を円形、または上下に触ることにより、しこり、厚み、他の異常がないかを診ることです。乳首を優しくひねることによって分泌物を調べる医師がいますが、最近では必要ではない診察であるとされています。

毎月、乳房をチェックしましょう。もし、何か変化に気づいたら、いかなることでも医師に相談しましょう。
乳房をチェックすることは大変大切ですが、乳房の腫瘍は、どんな変化をも伴わない場合もあります。このことから、マンモグラフィ (乳房X線撮影) も併せて行なう必要があります。

1-3. みつけにくい乳癌を発見するために - マンモグラフィが鍵

マンモグラフィは、乳房のX線撮影です。40歳以上の女性が乳癌から守るためにできる一番大切なことは、マンモグラフィ (乳房X線撮影) を受けることです。

マンモグラフィ (乳房X線撮影) は、40歳以下の女性には不向きです。若い女性の乳房の細胞は密集しているため必要なX線画像が撮れないためです。また、乳癌にかかる高いリスクにも該当なく、特に乳癌の兆候も見られない若い女性が必要のない放射線にあたることは、不必要と考えられています。

人の手による触診は、マンモグラフィが見つけられない 「しこり」 を探し当てることがあります。
また、マンモグラフィは、人の手による触診では見つからない 「しこり」 や 「異常」 を示してくれます。
つまり、人の手による触診だけで乳癌を発見できるわけではなく、またマンモグラフィだけが必要だということでもなく、両方とも有効なのです。マンモグラフィ (乳房X線撮影) は、ご自身が、または、経験を積んだ医師でさえ、「しこり」 を感知できないほど腫瘍が小さいステージでも、どのくらい進行しているかを知ることができます。

医師はマンモグラフィ (乳房X線撮影) によって撮られた乳房の画像でどこに異常があるかを徹底的に見ていきます。マンモグラフィ (乳房X線撮影) が乳房に、微細石灰化と呼ばれる小さなカルシウム (石灰) を示す場合があります。ほとんどの微細石灰化は害がないとされていますが、癌、または前癌状態を示唆する場合もあります。もし、今まで気づかなかった新たな 「しこり」 が現れた場合には、医師は生検を行う場合もあります。

マンモグラフィ (乳房X線撮影) に現れるもう一つの乳癌の危険信号として “影” があります。今までは見られなかった新しい影が現れた場合、更なる検査が必要でしょう。