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第4回卵子提供・代理出産の講演会
(2017年8月26日京都)のお知らせ

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インド代理母出産
規制開始後の新たな規制報道と動揺(3) ()

厳しい規制を求めるインドの衝撃的な報道とインドの代理母による代理母出産の行方

日本人の患者様から、インドでの代理母の規制変更に関する正確な情報が日本には発信されていない、という不安の声が多く届きます。さくらライフセイブアソシエイツでは、大切な情報が日本人の患者様が理解できるように全く開示されていない、という事実を懸念し、日本人の患者様が正確な判断が出来るように、さくらライフセイブアソシエイツが入手しているインド政府・インドの代理母クリニック団体からの情報・書類の開示に努めています。

 

インドの代理母出産は今後どうなるのか?
このところ連日のようにインドの代理母出産規制に関する新たな議論・報道が繰り返されている中、 8月8日の更なるインドの代理母出産規制に関する報道が米国・欧州・豪州のインド代理母関係者、代理母依頼者の間で話題になり、今までにないほどの衝撃を与えている。当報道が市場に出てからの48時間、インドのメディア、テレビはもとより(以下、リンク参照)、米、欧州、豪、加、などの関係者らは飛び交うように情報を交換し合い、状況把握に努めている。いまだにクライアントの精子の標本がインドに保存されていて、状況を見守っているさくらライフセイブにも関係者から多くのインド内部事情情報が齎されている。ここに、正式に公共情報として出ている報道、及び、活字となって公共に出ているものを報告する。世界中で情報が発信され、インドの代理出産関係者は状況を把握できている傍ら、日本のメディアはインドについて多く語らないこと、そして、代理出産は日本では法律がないため流通しておらず日本社会とは関連がないことから、情報が日本語で伝わらない事実を鑑みて、世界に発信されている添付したニュースを以下、参照していただきたい。

インド人以外の外国人には代理母を禁止すると言う法案の提出
2012年からインド政府はインド代理母の規制に乗り出し、まず2012年7月にインド代理母による代理出産のためにはメディカルビザ(医療査証)にて入国する必要がある、という規制を発表したが、その徹底がなされていないことを受けて、2月に更に厳しく、代理出産のためにはメディカルビザ(医療査証)での入国の徹底の取締りを開始し、遂に今まで何も制約も法規もない代理母のメッカであったインドでの代理出産に対する規制が始まったことは、3月から報告している通りである。しかし、今だ、インド初の代理母に関する要綱が組み込まれた新しい法案(ART)が議会を通過していないため、いつ議会を通り法定化されるか、と全ての代理母関係者は見守っていた矢先に、インド政府保健家族省が、更に代理出産に制限を加える、と提案を行なったという報道が8月8日なされた。

日本人は政府からの書簡という申請必要書類が揃えられないためメディカルビザ(医療査証)の申請自体が不可能であるため取得も必然的に不可能で、インドでの代理母による代理 出産の依頼はできないが、政府からの書簡の発行が可能であったとしても、依頼者が同性愛者と独身の場合は、インド政府が発行するメディカルビザ(医療査 証)申請の資格がないとされていた。

8月8日の報道によると、従来の資格制限に加え、インドでの代理母による代理出産依頼は、外国人は一切不可で、不妊が証明されている異性インド人夫婦のみが使用できるべきである、という申し立てがなされている、と言う。

これは、近年、インド内で、女性の権利を守る世論が盛んになっており、特に、インド国内のNGO(非政府組織)の抗議は凄まじいものがあることからも起因する、と関係者は話している。世界中に報じられた2012年から2013年にかけて起こったレイプ問題からも、女性の権利問題に関して、インド政府の対応が世界中からの注目を浴びていることも関係している、と言う。近日、インド国内では、インド代理母による代理出産は、外国人が貧しいインド人女性の弱い立場を利用した搾取を体現しているものだ、という世論が一般化してきており、毎日のように報道がなされていた。2人の代理母を同時に使用して、両代理母が妊娠した場合に当代理母はこの契約を理解していないまま強制中絶をさせている、と言う状況も報道されはじめており、女性の権利を主張するグループやインドの一般世論は、経済的強者である外国人が経済的に弱いインド人女性を虐待している、と訴えている。

また、インド政府がメディカルビザ(医療査証)の規制を厳しくする中で、外国人依頼者内でもインド代理母クリニックと金銭的、及び、不穏なトラブルが起きており、外国人依頼者が各自国大使館に苦情を持ち込むケースが多発している、ということから、インド政府としては、外国との抵触をこれ以上、大きくしたくない、ということもある、と関係者は語る。

この流れから、全ての医療、公共保健事項に関する専門的なアドバイスを行ない様々な保健サービスの実施に関わるインド政府保健家族省傘下の保健サービス総局、The directorate general of health services (DGHS)は、インド代理母による代理出産は不妊が証明されている異性インド人(インドの血統)夫婦のみに与えられる選択肢であるべきで、外国人による利用はインドの血統でない限り、一切制限されるべきだ、と発議した。これは、DGHSのJagdish Prasad医師により申し立てられた。DGHSは保健家族省で権力を持つ。保健家族省は、インド国内のNGO(非政府組織)からの代理母となるインド人が搾取されている報告を受け、代理母業界の規制に力を入れている。
2013年版ART草案委員であるR.S. Sharma氏(R.S. Sharma, deputy director general and member secretary of the drafting committee of the proposed legislation, Indian Council of Medical Research、ICMR、インド医学研究協議会)は、8月8日の報道時点では、“口頭ではDGHSのJagdish Prasad医師から当件については伺っているが、正式な書類はまだ届いていない。”と話している。また、DGHSのJagdish Prasad医師は、8月8日の報道時点に、“現在のインドの代理母業界は違法行為で腐敗している。間違いのない法律施行が必須である”と話している。

 

インド初の代理母に関する要綱が組み込まれた新しい法案(ART)とは
今回、議会を通過するかどうか、と言われている2013年版ART草案は、以前の2008年版、2010年版とは異なり、インド初の代理母に関する要綱が組み込まれた新しい法案になる。当2013年版ART草案委員であるR.S. Sharma氏(R.S. Sharma, deputy director general and member secretary of the drafting committee of the proposed legislation, Indian Council of Medical Research、ICMR、インド医学研究協議会)は“この業界(インド代理母による代理出産)は倫理的にも法的にも問題に満ちており、法案には全てが網羅される必要がある。保健家族省の指令は非常に明瞭で、当法案は(インド代理母による代理出産は)不妊の患者のみを対象とし、商業的な代理出産を抑止することである”と話している。

2013年版ART草案には、インド代理母は、政府によって選ばれることが法規として含まれていると言う。現在は民間のクリニック、医師によってリクルートされ、管理、選出されている。この草案が通過すれば、現在のインド代理母のビジネスの枠組み自体も完全に崩壊することを意味する。

また、現在は代理母に支払う報酬は民間のクリニック、医師に決定され、依頼者はクリニックから言われる料金をクリニックに支払い、クリニック・医師が代理母に報酬を支払っていたが、2013年版ART草案には、報酬の決定は、依頼者と代理母間で交渉され、クリニックは関わらないという法令が含まれている、と2013年版ART草案委員であるR.S. Sharma氏は語る。R.S. Sharma氏は“現在のクリニックが代理母を支配している方法が搾取の根源である”としている。(当報道は以下の新聞を参照)

今後の動向はどうなるか?
今回の報道により、誰もが想像出来る様に、多くのインド国内外のインド代理母出産関係者に動揺が起こっている。インドでは外国人用とインド人用の料金があり、クリニックにとっては外国人からのビジネスが大きな収入源となっている。年始にインド政府がメディカルビザ(医療査証)の必要性の徹底を開始したが、多くが遵守していることと平行して、いまだに観光査証で治療を行なっているクリニックがある、また、医療資格がないクリニックもこの混乱に乗じて発生している、という報道や患者からの報告も上がっているなか、今回の申し立ては、全ての代理母治療を行なっているクリニック・医師にとって脅威の動きであり、クリニック・医師から激しい反発が予想される。
米国の代理母サポートグループが、インド代理母利用のためのメディカルビザ(医療査証)が取得できないグループは、インドでの代理母利用は行うことは危険である、代理店やクリニックと代理母契約を絶対に行なわないように、と繰り返しメッセージを発信していることを7月10日に報告したが今回の報告を受けて、同米国の代理母サポートグループは“全依頼者”に対して、現状況を慎重に見極める必要がある、と警告している。特に、現時点で、インド政府は、精子・受精卵の標本を国外に輸送する事を禁じている。代理母利用が制限される反面、保存精子は他国に移動できない、とすれば、すべての標本にかかった金銭では計りえない損失の可能性がありえるという懸念も存在するからである。

米国では、多くの関係者が情報・メディアの報道を交換し合い、全ての関係者が正確な状況把握に努めている。さくらライフセイブアソシエツを含む、多くの米国・欧州の代理母コンサルタントたちは、我々のクライアントに夢を実現させてくれたインドに感謝している。そして、いまだ、2012年からのインドに依頼をしているクライアントの100%が移動できているわけではない。インド政府は、精子・受精卵の標本を国外に輸送する事を禁止していることもあり、できることならば、インドで治療を続けたい、と全てのコンサルタントが願いながら状況を追ってきた。しかし、続々と、厳しい規制の可能性や、不安定な状況が表面化し、多くが、精子・受精卵の標本の破棄を希望し、そして次の安全な治療場所に動き出している。
多くの赤ちゃんを抱く夢を与えてきてくれたインド。この急展開に多くの関係者が狼狽を隠せない。

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