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(2017年8月26日京都)のご報告

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最新医療レポート<出生前診断13>
緊急レポート; ジカウイルス感染症の脅威(1) ()

ジカウイルスの発生

米国最先端臨床現場から-最新医療レポート<出生前診断13>妊婦、もしくは妊娠しようとしている女性が、どのように対応していくべきか

前回(10月1日号掲載)まで、出生前の検査として、ファースト・トリメスターの簡易な出生前スクリーニング検査について説明してきました。今回からは、そのスクリーニング検査で染色体異常の可能性が示唆された場合に、更に指摘された異常について精密に正確に調べることができる出生前診断について説明していく予定でしたが、急遽、現在問題になっているジカウイルス(ジカ熱)について、リポートしていきます。
出生前診断のリポートを開始して1年、このような新しい出生前診断に関わる社会問題が出てくるとは予期できませんでした。しかしこの問題は世界中の妊婦、妊娠しようとしている女性の深刻な問題に発展しています。大きな社会問題であるジカウイルスに関して、ジカウイルスとは何か、そして、どのように妊婦、もしくは妊娠しようとしている女性が対応していくべきかを説明していきます。ジカウイルスのシリーズを終了後、出生前スクリーニング後に進む出生前診断について説明を再開します。

ジカウイルスとは何か

妊婦が感染することにより出生した赤ちゃんが小頭症を患う関連性が認められている脅威のジカウイルスの注目はちょうど、2014年に西アフリカから始まった伝染病であるエボラ熱が下火になったころから、米国の新聞やメディアで報道され始めました。頭の小さい赤ちゃんの出生ケースがブラジルで起こり始めている、という懸念からの報道でした。

今、世界は流通も交通も国境がなくなってきており、伝染病である場合は、どのように感染するかは様々であり、いつ足元に到着するかわかりません。どこで伝染病が発生しようとも情報を常に収集し十分に注意を払う必要性が求められてきています。

まずジカウイルスの歴史について触れます。ジカウイルス(ジカ熱)の発見は1947年に遡り、ウガンダの森林に生存するアカゲザルに確認されていますが、2007年にミクロネシアのヤップ島で流行するまで14件しか、人間の発症例は認められていませんでした。そして、14年の8月にピンク色の失神、赤目、熱、関節の痛みなどの症状の患者が多数発生したことから、ブラジルの医師らが調査を開始し、15年5月にこれらの原因はジカウイルにあることを突き止めました。

14年の8月にブラジルで発生したジカウイルスは、フランス領のポリネシア地域で蚊に刺されたことによりウイルスに感染した旅行者がブラジルに持ち込んだ、と言われています。明確ではありませんが、同年に当地で開催された「サッカーワールドカップ(W杯)」の際に持ち込まれてしまったのではないか、とブラジルの研究者たちは考えています。

ニューヨークビズ 2016年11月5日号:Vol.556掲載
「米国最先端臨床現場から」海外治療コンサルティングリポート 第48回